コラム

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酸素の不足と貧血について

今回は、酸素の不足と貧血との関わりについてお話します。
赤血球を増やして貧血を改善するという考えを、赤血球が運ぶべき酸素が充分に届かないことに問題があるのではないかと考えてみます。

栄養状態が悪かった時代には、食生活由来の貧血が酸欠乏の主たる原因であったと思われますが、今の時代は呼吸、衣服も含めて、姿勢やストレスで呼吸が浅くなっているところにも大きな問題があるといえます。
また、精神的なストレスや緊張状態が続くと、ほとんどの方は呼吸が普段より早く浅くなります。
コンピューターの画面に向かって仕事をする機会が増えたので、画面の細かい文字に目を近づけることにより、姿勢が前のめりになり、猫背気味になる方も多いでしょう。
そのため、症状例の一つとして肩こりがありますが、その根底に「呼吸が浅くなっていること」もあると考えると、ストレッチで和らげることが可能な場合もあります。

昔から、様々な呼吸法がありますが、酸素不足が解消されると、肩こりだけではなく目がスッキリした、頭痛や頭重が取れた、冷えていた手足が温まってきたなど、さまざまな不調が解消され、よくなることがあります。
とくに猫背の方は、背中を反らして胸を拡げ1回の呼吸での容量を増やすよう心がけたり、背中に座布団等を当て、そり返るような姿勢をとることを意識して、酸素不足を解消してみることをおすすめします。