コラム

38

血液の循環②

血液の循環について、続いてお話します。

血の巡りには、いくつかの要素が関係しています。
「血液サラサラ」をまず思い浮かべる人も多いかと思われますが、血の巡りの基本は心臓のポンプと
しての働きです。“第二の心臓”と言われる足の筋力も血の巡りの要素として重要ですし、末梢血管の
抵抗も血液循環と関係します。

末梢の血管が収縮すると血流に対する抵抗があがり、血液の流れが悪くなって血圧が上がります。
緊張すると交感神経が血管を取り巻く筋肉を収縮させ、血流の抵抗が増えるためです。
一方、副交感神経が優位な状態になると身体はリラックスし、筋肉が弛緩し血液の流れが良くなります。
血液の循環に影響する要素はいくつもあるため、血液のめぐりが悪くなっている場合には原因から見直すことが大切です。

「ドロドロの血液をサラサラに変えます」と言われれば飛びつきたくなりますが、
「ドロドロの血をサラサラに」とは「血栓を溶かす」という意味もあります。
血管壁に傷口があった場合に、その傷口を塞いでくれた血栓を溶かしてしまうと、出血が止まりにくくなったり
消化管での炎症を鎮められなくなって、潰瘍になることもまれにあります。
血小板が凝固するのを抑えるものには、食べ物ではニンニク、お薬ではバファリンなどがあります。
血液サラサラのサプリメントやお薬を服用している人は、出血すると血が止まりにくいので大きなケガをしないように普段から注意深く行動することも大切です。