コラム

72

梅雨の不調 ②

梅雨の季節は身体が「湿」の影響を受け、体内の水分循環に滞りを生じることがあると
前回のコラムでお話しました。
漢方では水分の巡りに滞りがある状態のことを「水滞(すいたい)」とよびます。

「水(すい)」は全身をめぐり潤いを与え、不必要な老廃物を排出するという働きをしますが、
「水滞」になると老廃物が排出されず身体に残るため、頭重やだるさ、むくみや冷え、頭痛などといった
さまざまな不調をおこす一因となります。

「湿」の影響を受けやすいとされるものが胃腸(脾)です。
胃腸を守るため、暴飲暴食を避け、バランスのよい食事を心がけましょう。
また、冷えると胃腸の働きが低下するので、白湯やスープなどの温かい飲み物を摂るなどの
身体を冷やさない工夫が必要です。
また、水分補給をする際には一度にたくさん水分を摂ることは避けて、
少量ずつの水分をこまめに摂取することをおすすめします。

体調がすぐれないまま梅雨を過ごし、夏を迎えてしまうと身体への負担が大きくなります。
梅雨時期になったら生活習慣を見直し、規則正しい生活を心がけることが大切です。