気温が下がり湿度が低くなる秋は空気が乾燥するため「燥邪」に侵されやすくなります。
燥邪(そうじゃ)の影響を最も受けやすい五臓は「肺」となります。
漢方で指す五臓とは、臓器そのものだけの意味とは異なりその他の広い機能までを含めた概念となります。
五臓の肺の働きとは、呼吸をつかさどるほか気血水(きけつすい)(*1)の気のエネルギーを生成し、
気と水(津液)を全身に巡らせ、水(すい)の循環と代謝に関与するとされています。
「燥邪」は乾いた大気から、口鼻より体内に侵入し、体内の水分を消耗して身体を乾燥させ「気・血・水」の
バランスを乱します。
燥邪の対策として体内外の潤いを保ち、乾燥を防ぐことが大切となります。
ノド、肌の乾燥の対策として、部屋の加湿や保湿ケアなどが有効です。
(*1) *気・血・水(きけつすい)*
漢方では、身体は「気血水」と呼ばれる3つの要素から成り立っており、この3つの要素がバランス良く身体を巡ることにより、心と身体の健康が保たれると考えます。