コラム

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秋の不調 燥邪 ③

漢方に“秋には気を徐々に収めて、安らかにする”とする秋の養生があります。
初秋は暑さや湿気がまだまだ残るなか、だんだんと空気が乾燥し、秋が深まるにつれ寒さが増していきます。
夏の疲れを残したまま、大きな気温の変化を受けると不調が起きやすくなります。疲れや睡眠不足を感じたら、
無理な行動は控え、心身をきちんと休めて疲れを癒すことが大切です。

また、毎日の食事が健康な身体をつくると考えられています。
旬の食材は、その季節に身体が必要とする栄養素が豊富に含まれていますので、
秋に旬を迎える食材を意識して食事に摂り入れ、栄養バランスを考え楽しみながら食事を摂ることで、
燥邪に対抗する潤いのある身体づくりを心がけていきましょう。

漢方では酸味と甘みの組み合わせを「酸甘化陰(さんかんかいん)」といい、身体を潤すと考えます。
旬の食材やフルーツで、酸味や甘味を摂ることもおすすめです。
実りの秋、おいしいものの多い季節ですが脾胃に負担をかけないよう、過食には注意が必要です。