コラム

135

因地(いんち)養生 因時(いんじ)養生

漢方には、三因制宜(さんいんせいぎ)という考えがあります。
「因人(いんじん)養生」・「因地(いんち)養生」・「因時(いんじ)養生」の三つがあり、
それぞれに応じての養生が存在するとされています。

[因地養生] 
生活している地域によって温度や湿度などの風土や生活習慣が異なるため、その土地や環境に
あわせた養生法となります。
日照時間や、風、湿気、温度などといった自然環境が健康を左右することが考えられます。
人とはすなわち自然の一部であり、自然と調和し共に生きるという「天人合一(てんじんごういつ)」の
考えに繋がっています。

[因時養生] 時間や季節にあわせた養生法となります。  
漢方では、一日、一か月、一年でのサイクルで身体にさまざまな変化が起こると考え、一日を朝・昼・夕・夜、
一年を春・夏・秋・冬で区切り、四時(しじ) とします。
四時(しじ)は自然界の陰陽でもあるため、バランスを乱すことのないよう心がける考えとなります。