コラム

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温めて巡らせる

「鼻療(びりょう)」は、漢方処方「麗沢通気湯(れいたくつうきとう)」から
葛根・麻黄などの強い成分を抜いて、人参・白朮を加えた処方となっています。
脾胃を補い、内臓を温めることによって抵抗力を高め、水分代謝を整える漢方薬です。

「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」もまた、冷えを温める作用に影響する漢方です。
全身の冷えが強い方には小青竜湯中の麻黄(まおう)と細辛(さいしん)に附子(ぶし)をプラスした、
麻黄細辛附子湯(まおうさいしんぶしとう)を使います。
附子は温める作用と利尿作用は強いのですが、血圧を上げることがありますので、
降圧剤を服用している方は、医師にご相談いただくなどの注意が必要になります。

「鼻療」も「小青竜湯」も、お身体を温め、滞っている水分を巡らせる処方ですから
水分を過剰に摂ったり、身体を冷やす食べ物の摂り過ぎは良くないことがわかります。
リンゴ以外の果物は基本的に身体を冷やし、水分も多いといわれています。
また、ビールやウイスキー等のアルコールをたくさん摂ると体を冷やしてしまいますので
摂りすぎないことが大切です。

お身体を内側から温め、不調を整えていきましょう。